Q太郎の『いぎなり怒らった』

~しみわたる一杯の水~

さわやかな口内環境のために3 ~「舌まわし」は必要か?~

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従来のブラッシング法に加えてこの「押し込む」もしくは「押し当てる」という方法でブラッシングをしてあげることで、歯みがきの効果がグッと上がる

 

一番むずかしいのは、すでに言ったように適度な力で毛先を押し当てるということだ

 強く押しすぎると歯ぐきを傷つけてしまう

 

ここはある程度テクニックが必要になってくるところかもしれない

 

② 舌回し

これは歯科医の森昭氏が著書などでもたびたび触れている

 

歯と唇(くちびる)もしくは頬(ほほ)の間の空間に、舌を入れるのだ

 

これを舌を回すように上下左右行う

 

森氏は著書などの中で、これまでの歯科医療の盲点を突くようなことを数多く指摘してきたために先輩医師たちからはかなりキビシイことを言われたそうだ

 

にもかかわらずテレビなどにも出続けている

 

愚直ともいえるが、自らの立場をかけて歯科医療に一石を投じているともいえる

 

ちなみに森氏の著書のタイトルはこれ

 

歯はみがいてはいけない (講談社+α新書)

 

たしかにタイトルからして度肝を抜かれる

 

歯科医なのに「歯をみがくな」とはいったいどういうことか、と聞きたくなるが

 

とにかく彼が言いたいのは

 

口の健康を保つには唾液(だえき)が大切

 

ということだ

 

つまりつば

 

考えてみると、そもそも人間というのは生まれたばかりのころものすごい量の唾液が出ている

 

赤ちゃんというのはたいていよだれをたらしているが、これはたんに知的に分別がつかないからというだけではない

 

出ている量がちがう

 

多すぎてあふれてしまっているのだ

 

ある調査によると子供は大人の2倍、唾液が出ている*1

 

小学生の低学年ぐらいでもまだ唾液がたくさん出ていて、それぐらいまでは小さな子はしゃべっている途中で口からよだれが出てしまうことがよくある

 

それで彼らの口の臭いを嗅いでみると、ふしぎとイヤなにおいはしない

むしろいいにおいがするぐらいだ

 

それで子供というのはとても歯みがきを嫌がる

そのくせ甘いものを食べたがる

嫌がるから、いくら大人がみがいてあげたところで丁寧にみがくにも限度がある

 

だから歯科検診などがあると、親は

 

「ついに虫歯と言われるかな…」

 

と内心ビクビクしながら結果を聞く

 

ところが一本も虫歯は無かったりする

 

何を言いたいかというと、それだけ唾液の作用によって口の中がきれいに保たれているということだ

 

逆に年をとったらどうなるかということを考えれば、今度は反対のことが起きているということがわかるだろう

 

そこで舌回しだ

 

舌回しをすると唾液の分泌がよくなる

 

つばがいっぱい出てくるということだ

 

森先生の診療所では、朝礼のさいにスタッフ全員で毎日舌回しを行っているそうだ

 

私もこの森先生にしたがって舌回しを行っている

 

ただ私がやっている「舌回し」は少しちがっている

 

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*1:”小児の安静時唾液分泌量の検討”工藤典代(千葉県立保健医療大学健康科学部栄養学科),澤井 明香(神奈川工科大学応用バイオ学部栄養生命科学科),黒柳 令子(愛知学泉大学家政学家政学科)小児耳 2014;35(1)17-20